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「鋼の。鋼のは、どんな男に憧れているんだ?」
リテイクされた報告書を唸って書いていた俺に、大佐のふざけた質問が飛んで来た。
「少なくとも……俺の理想は大佐じゃ無いよ。」
――― 気まずい雰囲気。
「ほー。では、どんな理想か聞かせてもらえないか?」
「やだっ!」
―― こっちは忙しいんだよっ!
「鋼の。」
「ナンだよっ!さっきっから。俺は忙しいんだ、集中力欠くような事しないでくれないか!!」
「……私の『恋人の理想像』は、気が強くて、向上心があって……不安定なほど無鉄砲な。それでいて、誰よりも他人に優しい。そんな人だ。」
「……そんな破壊された人格の持ち主なんて居るのか?」
「……居るよ……近くに。」
「ふーん。良かったな理想が居て。」
――― それで?何が言いたい訳??
「鋼の。」
「あぁぁぁーーー!さっきっからウッセーゾッ!!」
「エドワード。私は君が好きだ。」
「はいはいっ、ありがとう。大佐に告…白…され…た……!?……今なんて言った???」
「君が好きだ。と言った。」
――― はっ?
どんなリアクションをしろって?ふざけて居るのか、マジなのか…掴めない。
「……それで?」
「それでって……。」
あの時のマヌケ顔は、今でも良く覚えている。
大佐に掴まったあの日から、今日で二年目を迎えた。
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