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Imaginary Heaven様 (現在LINK先様閉鎖?)
管理人:遙様
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もし……その行為で良いのなら、俺は嫌じゃないかもしれない。
資料室で大佐が俺にKissをして来た。
文献を読み耽っていて存在に気付かなかった俺は、驚きの余り息をするのも忘れ苦しくなるその行為を止めて欲しくて、大佐の背中を何回も叩いた。
だけど、そんな事では離してくれず、角度を変えるため離れる瞬間に息を継いでまたその行為に翻弄される。
軍服に縋り付くようにしていなければ、その場に沈み込みそうだ。それでも身体は何時しか強張っていた力が抜け、漂う感覚を味わっていた。
やっと離れた大佐の顔を残った気力で見上げれば、クスリと意地の悪い笑みを浮かべている。悔しくて顔を赤くすれば、更に上機嫌な笑みを大佐は浮かべた。
「いきなり何何だよ!」
「何ね、折角君が来たのに私ではなく文献に意識を取られてしまって悔しいから、ついね。」
「はぁ?文献に妬くか?」
「妬くよ。」
真剣な眼差しはオチャラケを許さない雰囲気で、俺はそれでも言葉を選び大佐に話し掛けた。
「アンタが言ったんじゃないか、『離れていても心は共に在る。』って。だから………解かれよ。」
「嬉しい事を言ってくれるね。」
そう言いながらもう一度顔を寄せる大佐。
「だから……邪魔するな。」
「だから、会った時は身も共に在りたいな、エドワード。」
「アンタ我が侭だ。」
「今更だな。」
受け入れたKissは何処か優しくて、こそばゆくて、それでも俺は心に温かなモノを感じた。
軽いKissにも、深いKissにも何時もそれがあって、俺は少し……ほんの少しこの時が好きかもしれない。
心も身体も共に居られる事がどんなに幸せかこの時しか解からないから、この短い時間で有りっ丈の気持ちを込めそのKissに返した。
――― 俺もアンタと共に居るよ。
何処に居ても……
何をしていても……