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Imaginary Heaven様 (現在LINK先様閉鎖?)
管理人:遙様
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その言葉って……苦手だ。
『好き』とか『愛している』とか平気で言って来る男がいる。そう言う気障な事を言わせれば世界一!右に出る者は居ない事は確かだと思う。
俺は、そう言う事に関して左のずーと隅で選外だろう。
本心は……そりゃー嫌いじゃないから。でも、言えるかって言われれば……言えない。
大佐は素面で言えるから凄いと感心する。そんなタラシな事を感心する俺もどーかしているけど、事実、俺は大佐に言った事が無いんだ。俺は会う度に言われてウンザリしているけれど。
『愛しているよ、鋼の。』
『好きだよ、エドワード。』
何回聞かされただろうその言葉。それでも俺の言葉を急かさずに待ってくれている大佐には申し訳無いと思う。やっぱり……言葉って必要なんだと思う。
久し振りに報告をしに訪れたら、執務室で大佐は気持ち良さそうにソファーの上で仮眠中だった。疲れているんだと一目で解かるその寝顔を見ながら小さなため息を落とした。
――― 起こしたら悪いな。出直すか。
その時、フト悪戯心が動いた。大佐が起きているかもしれないから確認の為、大佐の横に座り耳元で囁いた。
「大佐ー?……無能さん?……スケベさん?エロイ=マスタング?………本当に寝てますか?襲うぞー?良いのかー?…………七三に髪分けるぞー?」
「………………」
どうやら狸じゃないらしい。
疲れて寝ている大佐の顔を除き込み、以外にも寝顔が子供で笑えて……何だか嬉しくなった。
息を殺しさらに大佐の顔へ近付く。そして、頬にそっと唇を触れさせた。
慌てて身体を起こし、気配を消したままゆっくり執務室を出た俺。本当は耳元で『好き』ぐらい言うつもりだったけど羞恥心から玉砕した。Kissが恥ずかしくないかと言われれば……激恥ずかしい!
今日はまともに顔を見る事が出来そうに無くて、司令室に居る筈のアルに声を掛け宿に戻る事にした。
言葉よりも………行動で示した方が楽かもしれない。